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森田大二朗
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「温故知新!サードウェーブの前にイタリアンバール」

サードウェーブという言葉には心躍るものがありますが、ひも解いていく先に必ず辿り着くのがイタリアンバール。そして大阪でイタリアンバールといえばこの人『鎌田和佳』!

 

「商人≠ビジネスマン」

私の実家は大阪市内の商店街で精肉店を営んでおります。3人兄弟の末っ子ということもあり、ほとんど店の軒先に放置されてた感じです。職人さんやお客さん、商店街の人々に代わる代わる相手をしてもらって育ちました。

「いくつになったの?」「何年生?」

の質問は毎日何度となくされ、ややうっとうしくなり、

「この質問に何度答えればいいんだ?面倒だから書いて貼っておこうか?」

と可愛げのないことを考えるような子供でした。

 

そんなわけで周りはいわゆる「大阪の商人(以下、読みはあきんど)」

といわれるような人ばかりだったのですが、実際「商人」とは何なのでしょうか?

商売や営業をしている人ということだけでしょうか?

でも東京で同様の仕事をする人達は、なんだかビジネスマンっていう感じがしませんか?

 

ということで商人とビジネスマン。何となくだけど明らかに違うこの2つを考察してみましょう。

今回もあくまでポジティブに、全ての文章には「いい意味で」を心の中で付けて読んでください(笑)

 

 

マーケティング結果のエビデンスを明確にし、コンセンサスをとったPDCAをマジメントするのがビジネスマンですね。

「現場で柔軟に対応」のことを「ジャストアイデアで」「個の力で」という表現にする人はビジネスマンとみていいでしょう。別れ際はシェイクハンドしましょう。

できるビジネスマンに10の仕事を頼めば、1が本当に合っているかを見直すところから始め、正しく10に導いてくれます。
そのスキームを自社のアドバンテージとしてプロモーションしていくのです。

 

対して商人。

生き馬の目を抜きながらもボチボチな時もあれば、たいていは儲かっておりまへんということですが、実際のところは言葉では判断できません。

 

「すんまへんな~」「頼んますわ~」の2つの言葉でほとんどの問題を解決するスゴイ方々ですわ。

「現場で柔軟に対応」のことを「まぁ様子見てええ感じに」という人はたいてい商人やさかい、そん時の別れ際は「ほな、失礼します」がよろしいですな。

 

商人に10の仕事を頼めば8か9であがってくることもありますが、代わりに3くらいの別のおまけがついてきます。

このおまけが依頼主や本人に次の仕事を生むのです。

つまりビジネスマンは仕事を「仕上げることやその過程」に特化した者、商人は仕事を「在り続けさせる」ことに特化した者ではないでしょうか。

 

昨今ではどちらかというとビジネスマンであることがもてはやされているように感じます。

7つの習慣だマッキンゼー流だと多くの書籍が出ているし、私自身も仕事柄そういったことを教えることも多くあります。

しかしそれらを教える一方で、商人の存在なくして継続的な商圏の存続は難しいのだろうという感覚が日々強くもなっています。商人の町として百年も続いてきた大阪が、昨今急速に力を失っているのは商人とビジネスマンの割合の変化もあるのではないでしょうか?

 

商人は起業家向きだし、ビジネスマンは経営者向きってところでしょうか。それぞれがそれぞれの素養や役割に合った仕事をすることが肝心です。

 

 

「コーヒーと『色気』と私」鎌田 和佳さん

コーヒーといえば今でこそアメリカやオーストラリアですが、私世代からするとやはり本場はイタリアです。

アメリカ、オーストラリア発祥のサードウェーブではハンドドリップのコーヒーが主流ですが、イタリアは今でも主流はエスプレッソ。

パッと入ってバリスタと2,3会話してクイっと飲んで出ていくわけですよ。

プント・エ・リーニエはそういった本場のイタリアをリスペクトした本格的なバールです。

 

 

オーナーでバールマンの鎌田さんはイタリアンバールに惚れこんで、イタリアに行ってはいろいろお店用のアイテムを買ってくるようで、店は当然のように本場のイタリア感が満載です。

中でもデミタスカップはあまり見ないようなデザインのものも多くあり、エスプレッソを飲むのがさらに楽しくなります。

なんだかお店の中にあるもの一つ一つが存在感を放っているようなプント・エ・リーニエ、それは鎌田さんがコーヒーに対する想いとして持つ「色気」そのものが形になったものかもしれません。

 

そしてこの店のもっとも素晴らしいと思える点は、コーヒーの品質にこだわりつくしたサードウェーブと違い、鎌田さんなりのコーヒーを媒体とした世界観やスタイルの表現にあります。

 

 

「うちはコーヒーは普通のものです(笑)。ハンドドリップもやってないし。」

 

サードウェーブ全盛の今、そんなことをサラっと言ってのけられるのは、バールというものを「町の集会所」とし考え、コーヒーは単なる集まるための切っ掛けととらるという、鎌田さんの確固たる哲学があってこそでしょう。

新しいものはオシャレでキャッチーだし誰もが憧れます。しかしカフェ、コーヒーの世界は深く、憧れから入ってどっぷり浸かる人も多くいる世界です。

 

深みをさらに学ぶためには歴史を顧みる必要があります。そんな時に誰かが古典をしっかりと守り、表現してくれる場があることは、その文化をより広げる手助けとなります。

 

割烹・料亭があるから創作日本料理が花咲き、蕎麦・うどんがあるからラーメンのレベルがさらに向上するのです。

バリスタを目指すのならばプアオーバーの技術を学ぶことも大切ですが、バリスタという言葉の原点にもなるバールにおけるバールマンとは何なのか?を学ぶ時がくることでしょう。

 

その時はここにきて、鎌田さんの話を聞いて欲しいと思います。

もちろんバリスタでない人にとってはより楽しめます。イタリアのスペシャリストのマニアックな説明(笑)を聞きながらイタリアンなリキュールで一杯作ってもらうのは、作ってもらう時間も含めて楽しめるでしょう。

 

言葉の通じないイタリアで同じことができるかは難しいですが、ここなら気軽に本場を体験できますね。

 

 

イタリアンバールって何なのか?みたいな質問をすると鎌田さんが少しシニカルに楽しく説明してくれますので、そういったこともこの店の楽しみ方ですね。

いつまでも古典であり不変で大切な事を伝えるバールとして、在り続けていただきたいと思います。

 

鎌田さん、ありがとうございました。

 

Punto e Linea 店舗情報

住所:大阪府大阪市西区京町堀2-2-11

営業時間:10:00~23:30(L.O23:00)

     土曜日のみ 12:00から

定休日:火曜日

電話番号:06-6448-3456

ソラトニワステーション情報

  • 番組名:coffee x table 〜コーヒーと◯◯とわたし〜
  • 放送時間:毎週月曜日23時00分~23時45分
  • パーソナリティ:大野善生・森田大二朗
  • 番組紹介文:ソラトニワ梅田・毎月第2月曜日 23:00~23:45放送中(再放送毎月第4週) コーヒーテーブル!バリスタや店長、カフェオーナーなどカフェに携わっている人にスポットを当てて、その魅力やこだわりをたっぷりお届けしていきます!
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