20161/16
若き巨匠ファティ・アキン監督最新作『消えた声が、その名を呼ぶ』1月16日公開!
生き別れになった娘を必死に探す父の姿を描く、壮大な感動巨編!第71回ヴェネチア国際映画祭ヤング審査員特別賞受賞作品! ドイツ人映画監督のファティ・アキン最新作「消えた声が、その名を呼ぶ」

ドイツ映画界が誇る天才ファティ・アキン監督の最新作!
前作『ソウル・キッチン』は2009年度ヴェネチア国際映画祭で金獅子賞ノミネート、審査員特別賞とヤングシネマ賞をW受賞するという快挙を成しとげています。
彼の天才ぶりは、史上最年少(当時36歳)という若さでカンヌ、ベネチア、ベルリンの三大国際映画祭すべてで主要賞受賞を成しとげたことで知られます。
本作『消えた声が、その名を呼ぶ』は彼の作品史上、最もダークでヘヴイで考えさせられる、心と頭にズシ~ンとくる愛の物語です。
20世紀初頭の中東~アメリカ大陸を舞台にした、力強い人間ドラマが繰り広げられます。
まるでドキュメンタリーを観ているがごとく、無慈悲に冷酷に、淡々と物語は進んでいきます。
善悪の概念や、主張への誘導といった定番の要素がわざと排除されていて、観客が何を感じるか、どう思うか…そういったリアクションには干渉してきません。
主人公ですら人間の動物的側面…野蛮で凶暴な一面を観客に突きつけてきます。完璧な人間などいない…人間には感情があるからです。
しかし、動物に愛があるように、人間にも愛があります。その「愛」以外、すべてを失った主人公の旅の軌跡がこの映画です。
全編を通して存在するのは「父親の、娘への愛」。それだけです。
冒頭にある「3人は壮大な旅をする」という台詞の通り、列車に乗り、国境を渡り、海を越え、国から国へ、街から街へと…。主人公である父親が、双子の娘を探して旅をするロード・ムービーでもあります。
訪れる先々で父親を待ち受ける残酷な現実、試練の数々…。混迷を極める旅路…。ボロボロになりながら振り回される父親に、誰もが感情移入してしまうはずです。
この映画は約100年前にトルコ国内で起こった「アルメニア人虐殺」という事件を題材にしています。その犠牲者数は100万~150万人とも言われ、歴史に大きな爪痕を残しています。
被害者側であるアルメニア系の映画監督ではなく、加害者側であるトルコ生まれのファティ・アキン監督が映画化したことは、歴史的に大きな意味があると思います。
家族の絆や戦争というものについて、改めて考える良い機会になりました。
映画公開情報
【シネ・リーブル梅田】 1月16日(土)~
所在地:〒531-6003 大阪府大阪市北区大淀町1-1-88梅田スカイビルタワーイースト3・4F
電話番号:06-6440-5930
FAX番号:06-6440-5932
Eメール:cl_umeda@ttcg.jp
シネ・リーブル梅田 公式HP:http://www.ttcg.jp/cinelibre_umeda/
© Gordon Mühle/ bombero international
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